自分たちのやれることをやる。
やれることは何だろうか。
この言葉に逃げていないだろうか、本当にやれることに筋を通しているのだろうか。何が必要なんだろうか。
モヤモヤを吹き飛ばすように初めて石巻市に入ったのが2週間前。
実際の現地を見て、話して、感じて、様々なかたちの支援がある中、現地を復旧させるには、”人の手”が圧倒的に足りない。
そして再び、先週末石巻へ。5人のチームで復旧ボランティアに飛び込んだ。
ボランティア管理事務所の指示で、石巻の大街道地区の高橋さん宅へ。
そこは、自分たちの背丈を大きく上回る津波に襲われ、ヘドロと瓦礫で1F部分は壊滅状態。1ヶ月がたった今でも全く復旧が進んでない。
高橋さん宅もすべてが水に浸かっていた。
1Fのすべての家財道具、そして分厚いヘドロを外にかき出していく。冷蔵庫も、畳も、布団もすべて。海水がしみ込んだ畳や布団は驚くほど重い。
これら全てのものを運び出すには、年配の方では無理。家主の高橋さんも諦めのような顔をしている。
彼らだけでは、どれほど膨大な時間がかかるのか想像もできない。そして、気持ちを強く持ち続けないと出来ないだろう。
私達は、とにかくすべての家財と大量のヘドロを少しづつ外へ運び出す。
やり続けていると、だんだんと元の家の床や壁が見え始める。すると、無言で作業をしていたご家族からも笑みがこぼれ始めた。
ボランティアの終了時間は規定では16時。しかし、今日中に1軒分、最後までやり切りたいとみんなが思った。
そして、17時半、ヘドロもなくなり、元の床が顔を出す。
みんなの顔に笑顔が溢れた。
運よく、自分たちは被害に遭わなかっただけ、大切なものをたくさん失った人たちのことを他人事とせず、今回の事を胸に焼付け、しっかりと向き合っていきたい。
大災害、、ひとりの力では大したことは出来ない、、、そんなことはないんだ。
気持ちに溢れた個の力が集まることによって大きな大きな力になる。
”We are with you”の気持ちをしっかりと。
人の気持ちは言葉ではなく背中から強く伝わるのだと、ご家族の笑顔から気づかされた。
共に手伝っていただいた
鹿島さん、中野さん、菊野さん、あかねさん、鷲森くん。
ありがとうございました。
そして、被災された高橋さん
その笑顔に私たちのほうが力をいただきました。約束したように、また必ず立ち寄らせていただきます。
自分の日常に、少しづつでも支援の時間をつくりだして継続してやり続けていこうと思う。
笑い声と希望の輪が広がりますように。